2014年 奄美大島旅行記               

        講演会その1               

           夫の友人の四本健治氏は今奄美で「蘇鉄」「ガジュマロ」「あざみ」「ふよう」の
         四つの会で書道を教えておられます。
         お父様の介護のため50歳で千葉の高校を退職し、故郷奄美に帰郷されました。
         地元の高校で教鞭をとられたあと、今はこうして奄美の人々の文化向上に
         貢献しておられ、ひたむきな姿勢に感動しました。

         書道講座は最初、町の教育委員会の依頼での公民館活動からはじまり、
         講習終了後、引き続き書をやりたい人たちの熱意でこの会ができ、早11年
         が経過しています。
         受講料もとらず、最高の教授法を駆使して教え子を導いてこられました。
         文化センターでのこの4つの書道講座、四本氏の自宅から遠いこともあり
         体力的なこともあり、3月で終了との決断をなさいました。

         今回の夫克敏の書の講演は、教室の終了記念講演となりました。
         四本氏と夫の書作に対する基本的な考えが大変に近いということはここ
         奄美大島に来て初めて知ったことです。二人は意気投合して語り合いました。

         講演会当日は雨の降る中30名ほどの会員が集まって実に熱心に聴講され
         ました。2時間近くの講演、午後からは実技の披露と長い時間にわたりましたが

           皆さん、書道を長くやっておられる方ばかりなので、書に対する意識・意欲は高く、的確な
           質問も多く出て和やかな中でも熱の入った一日となりました。。

   
 
 
 
 
   
   
   

                


                        
                           克敏の講演の主旨 
 

              「ことば」を書こう  「漢字・かな交じりの書」のすすめ


          ○ 日本だけの書「漢字・かな交じりの書」について  

          ○ 「漢字・かな交じりの書」  書道界の流れと歴史

          ○ 「漢字・かな交じりの書」のよりどころはやはり「漢字,かな」の古典の名品であること

          ○ 師に就くということや、一門に入るということは 師の書風をそっくり真似ることではなく
            「師の辿った努力の道筋を辿る」ということである。
             
          ○ 日本の書道界、書壇の現状 集団を作り、集団に入りたがることの意味。
             不透明な公募展の審査など。

          ○ 個性について 
             技巧を排して思った通りにそのまんまを書くのでは芸がない。 
             修練により古典の技法を身に着けたうえでこそ、自由な個性がだせる。

          ○ 何を書くか
            書く字は単なる素材であってはならない。選んだ文や漢詩などは 何度も読み、
            その背景や詩人の境遇まで思いをはせて、理解し愛してからから筆をとることが肝要。
            思い入れのある文を書こう。

          ○ わざと粗雑に荒っぽく書いたり、線のみを強調したり、稚拙・下手ぶって書いたり、
             ハッタリや、極端なデフォルメの書を自分は好まない。

          ○ 自分の成長とともに、書も変化し豊かになってていくのが当然である。 
     

          ○ 理想は「自分のことば」を書くこと。

            「自分のことばを書作するようになって、私はことばの一字、一句に心を
              研ぎ澄ますように心がけました。
              そして 日本語には濃やかな感情が溢れていることを改めて思い知らされました。

             ことばを、親鳥が大切に卵を温めるがごとく 心中に温めつづけ、
             その 機が熟したところで私は筆を執ります。
             そこで生まれたものは紛れもない 「自分の書」だからです。


            私は 死ぬまでに 一作でもいい 書と自分のことばが一体となった作品に
            出合いたいと思っています。」

                                        田端克敏  冊子より抜粋
 
         
 

           


             資料
     






                            夜の大宴会

        夜の宴会をやってくださり、ほとんど全員の参加でした。「けいはん」など大島の名物料理がでました、
        また何人もが高価な大島紬を着てこられたのにはびっくり、
        島の名産を大切に愛しいこうという心意気が感じられました。
        歌や踊りの大饗宴でした。私と夫はお礼に「瀬戸の花嫁」をカラオケで歌いました。
        
   
   
   
   
   
   
   

        最後は 奄美大島の6調子を全員で踊り おひらきとなりました。島のあたたかい人情にふれ
        思い出深い夜になりました。


       追記
 
      文化センターでの四本先生の書道講座は3月一杯をもって終了となりますが、
      講座生の強い希望で、4月からは芦花部の四本家に場所を変えて、
      今までの月2回の講座を、月1回にして、続けることになりました。

      よかったよかった。  
          


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